2012年02月25日

無頼の灯り

 冬の夕暮れ時s26.jpg
 薄暗い闇が窓を射す
 僕は余りの寒さから
 白い蝋燭に火を灯す
 
  蝋燭の灯りは
  薄暗い部屋を
  仄かに照らし出し
  懐かしき友への郷愁を
  誘う

  馬鹿な輩の顔が
  蝋燭の灯りに照され
  桟敷の音を
  消し去った
 
  走馬灯の様な陰影が
  沈黙を破り
  無頼漢達の顔が
  白い壁に浮かんだ
  眉間に苦悶の皺を
  寄せては
  悔恨の涙を流してた
  
  それはまるで鬼子母神やマグダラの様な
  自らの改心を
  主に表すかのような
  真剣さだった?
 
  僕は懐かしさと
  恐怖に戸惑いながらも
  無頼の輩に
  哀れみを寄せるが
  彼らは無言を貫いた?

  僕は非情にも
  蝋燭の灯りを消し
  馬鹿な輩を追い出した
  薄暗い部屋には
  外灯の灯だけが
  仄かに白い壁を
  照らし、日常は健全を
  取り戻す

ラベル:無頼漢
posted by katu at 21:42| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フィグス粒子

不条理に凍りつく
傀儡の涙が
蒼き血潮に変わる時

哀しみの戸張は
幕を降ろし
地上は大いなる歓喜に
包まれ
太陽は追憶の彼方へ
消え失せ
黒い雨が
優しく大地を潤し
墓穴は掘られる

年老いた者も
若き者も
死は、皮肉にも平等に受け入れる

それも一瞬で
脆い人間達を
呑み込む

そんな冷たく無情な死が、
僕は 時々恋しくなる
人格は否定され
金の亡者だけが
尊敬される世の中に
未練などないはずだ!
希望が幻想となり
幻想が希望となり

人工的な理不尽だけが
この闇の宇宙の中に
ポツンと存在する

いっそうフィグス粒子
など存在しなければ
よかったのに?

ラベル:フィグス粒子
posted by katu at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

花が散る

 花は静かに散った
  冷たい冬の夜
 花は静かに散った
 
  走り書きの言葉を
   残して
  青い月の光に
  見守られ
  花は静かに散った
 
   花の言葉は虚しく
    遠き夜空に浮かんで
    消えた
 
   行き過ぎる群像に
   無言を貫いて
  花は静かに散った

   群像の甲高い
   笑い声だけが
   後に残る
 
   花は静かに散った
    冷たい冬の夜
   花は静かに散った

posted by katu at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする