2011年12月27日

鳥籠の女

恥じらう様子もなくs23.jpg
虚ろな眼をする
哀れな女
記憶の壁に凭れては
悲しく天を見る
涙を流す事も忘れ
運命に身を投げ
己の性に固執する
哀れな女
いったい何が女の
運命を狂わせた?
貴女の威厳は
身を潜め
墓場を彷徨く
野良猫の様に
残飯を漁っては
駆け出し
赤い鳥籠を塒に
金色の夢を見る
信仰に慰めを求めるが
慈悲の意味も解らぬまま遠き空に手を合わせ
見知らぬ男女の温もりに愛を見る
女の前では、神も
底知れぬ異邦人
慈悲の導きも無く
ただ女の前を通り過ぎ

冷たい冬の木漏れ日
だけが女の身体を
慰める
あぁ!なんと憐れな女
女の哀しみに鳥籠が
静かに揺れている

posted by katu at 00:22| Comment(7) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月26日

旅人の孤独

s22.jpg仔犬は無邪気に戯れ
少年は
黄色い落葉を手に
無邪気に微笑むが
僕の心は癒されない

冬の孤独とも言うべき
恐怖が僕を襲う
あぁ虚無が貴き友の
衣を被りし時代は
静かに過ぎて行き
鈍感な幸福に包れ
流れゆく

季節に冬が在るように
人の傘に雨は降る
あぁ僕の幸福な
最も幸福な時は
地の氷と共に熔けてゆき他面草が枕元に
灰色の華を咲かせ
退屈な安息の廻廊で
迷いし羊の如く
僕の精神の棘は
儚く散った
そして、また斜陽の
如き幸福は
不健康な女の様に
狂った朝を迎える

タグ:旅人
posted by katu at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月10日

都会の夜

腐りかけた無花果がs21.jpg
甘い香りと溶け合い
少女の顔は怯える鬼
の様に優しく
僕を見た
少女の瞳は憐れにも
田舎の畦道に
置き忘れた記憶を
辿る様に
真実の言葉を求め
都会の闇を愛した

大いなる幻想が
少女を包み
夢遊者の影が
枯葉の中を舞い
冬の静寂さが
辺りを包み

青い群像が
小鳥の囀りを
促し
都会のネオンに
消えてゆく



 

posted by katu at 22:11| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

愚者の本懐

本有の生死を繰り返し
s20.jpg無常を定め
今生の愛しきを知る者
久遠より生命流転の
儚さを知り
永遠の時空に呑まれ
本壊を知る
我命の時は短くも
精神の旅人なれば
命尽きるまで
愚者の悟らん事を願い
沈黙の壁に顔を沈め
聖杯を飲み干し
享楽を得よ



 

posted by katu at 22:08| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

歓喜の瞬間

旅行カバンに
退屈な犠牲と希望を詰め
あての無い旅に出る
僕の精神は脆弱さを
誇りとする信仰者の
上に犠牲として成り立つものだが、強者として
存在するものではなく
弱者として存在してる
そんな退屈な孤独は
旅の途に投げ捨てて
自由と謂う無邪気な罪を
祝福しよう!
さもなくば、僕の精神の義務は何処にも存在しなくなり、怨みを果たせぬ、憐れな亡霊の如く現実の影に怯える事になるだろう
其だけは何としても
避けなければならない僕には僕の流儀が
あるのだから?
其を何としても
守らなくてはならない!道徳や倫理の領域に
けして足を突っ込むな!頑な巫女の様に
精神の処女を守り抜け!其が唯一の僕の幸福だ
マグダラのマリアは
穢れの中に神性を見た
さぁ精神の闘いは
始まった
英雄サラディーンの
如く傲慢な十字軍を
打ちのめせ!
精神の救いはそこにしか無いのだから
悪戯好きの芸術の神など信じるな!
芸術の神はこよなく
奇形を愛し
信奉者には容赦無い
苦痛と苦悩をもたらす
だけだ
けして真の英雄にはなれないぞ!
甘美な幻想は身を
滅ぼし、後に残るのは
罪による苦しみだけだ
そんな愚かな繰り返しは輪廻の虚しさを知らない悪世の衆生に任せて
大いなる旅を続けろ
人間は何処から来て
何処へ行くのか?
そんな退屈な言葉に
惑わせられるな!
ただひたすらに生を
感受し
生の虚しさを歓喜の
渦へ
虚しさが喜びとなる時が来る事を信じよ
死も一つの歓喜であり
天人五衰とは喜びの
行進曲なり

 
posted by katu at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする