2011年11月25日

モナリザの悪巧み

s19.jpg瞳の中に
僕はモナリザの悪巧みを発見したよ

聖女のような威厳の中に僕は妖艶な悪女の
輝きを発見したよ

それは時に善良な男を
惑わす魔性の力
唇の薄さは
冷淡な貴女の
迷いの無い強い意志の
表れ
だから貴女は美しい
脆弱な精神しか
持たない憐れな者達の
憧れだ!

だから僕は貴方を
讚美する
類なき至上の芸術
永遠の美だ
永遠の美がそこには
存在する
貴女を越える絵は
永遠に存在しない
モナリザの悪巧みに
聖なる葡萄酒で
乾杯!


ラベル:モナリザ
posted by katu at 23:00| Comment(4) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

傀多に捧ぐ

傀多のガランスはs18.jpg
人間の奥底に眠る
黒い血だ
美しくも醜い
人間の実存そのものだ
あぁなんて悲しい
実存無くして語れぬ
呪われし画家
傀多よ
あぁしかし君の生きた時代は最も幸福な
時代だ!
芸術が芸術家足らしめる幸福な時代
芸術屋の育たぬ時代だ
それに引きかえ
今は芸術家という名の
サラリーマンだらけ
僕も君の生きた時代に
生まれたかった
傀多よ傀多
君は不幸にして
最も幸福な芸術家だ
微かに笑う



posted by katu at 22:55| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

雪は降る

は降るs17.jpg
古い街の上に冷たく
雪は降る

哀しみや喜びを
白い静寂が
優しく包み込み

娼婦の笑顔や神父の
説教も
白い雪に包まれ
街に浄化の使徒が
訪れ
静けさの中に
哀しみは宿り
マクダラの懺悔の
涙は雪と溶け合い
街の教会を駆け巡り
街は聖なる白い夜を
迎え入れ
人影は消え
街は孤独な静寂に
包まれた

雪は降る
古い街に冷たく
雪は降る

posted by katu at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月21日

人間

大いなる哀しみの果てに笑い種が顔を出しs16.jpg
人は苦しみを忘れ
刹那を紛らわし
歓喜の美酒に酔しれる

永遠に続く事の無い歓喜に人は永遠を望む
ありふれた現実の
地平線に太陽が
昇るが如く
人は愛と幻想を造り出すが幻想は現実の狭間を
行き交うだけ

虚しさという哀しき玩具
に背を向け
人は現実の中に
自らの墓を掘る


ラベル:人間
posted by katu at 23:49| Comment(3) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月20日

ソドムの街に雪が降る

太陽の光に背を向けし

黒い花弁が無言の石畳に
赤い雨を降り注ぐ
古の街は
夜の毛皮に包まれ
娘達は狂おしいまでの
熱情に身を焦がし
果てしない欲望の
美酒を飲み干し
崇高な哀しみが
愚弄な哀しみに
包まれ
聖女ベロニカは
哀しき民への
祈りを捧げるが
異邦人の孤独は
癒されない
疲れ果てた道化師が
果しなき空を見上げ
時の過ぎ行く虚しさを
笑いに変えては
静に舞台を降り

流浪の民は
その哀しき宿命故か?
朝の光を待ちわびては
狂おしい踊りに身を興じるが
自虐的な埃を被る瞳が
どこか寂しげで
聖地に墓を掘る
墓職人の様に
罪の懇願を嘆いてる

そんな時だった
冷たく光る
白い慈悲の涙が
街中に降り注ぎ
女や幼子
売春婦に聖職者
孤独な異邦人
全ての人々を
優しく飲み込んだ
今では街に人影は無く
白い雪だけが
僕の瞳を凍らせる

posted by katu at 23:16| Comment(1) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする