2017年03月23日

幻夢

遠い記憶の海に僕の知らない過去がある。


明け透けな

真赤なカーテンの奥に

僕の知らない過去がある


古の男女の誓いを思わせる  鳥達の囀りに

僕の忘れた記憶が蘇る


其処はまるで楽園!

哀しみの無い楽園!


蝶が舞い

真紅の花弁が

傾けたグラスの底に沈み逝き

大人達の馬鹿げたダンスが

幕を開け


飛ぶことを忘れた鳥達が

地面をかけ廻り

芳醇な花の蜜を吸い上げ

行き場をなくした子供達が


静かに僕の前を通り過ぎ

優しく微笑んだ。


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2013年03月25日

旅立ち

四月の花弁は夜空を舞い
冷たく光る月に触れながら
我を忘れ

一瞬の刹那に美を求め
旅人は、また旅を続け
商人の居ない街を目指し
彷徨い続ける。

僕の放蕩はやがて終焉を迎え
自らの弔いに花を添え
時は過ぎて行く

ラベル: 旅立ち
posted by katu at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月21日

異邦人の孤独

走り出す回廊に
諸行無常の鐘が鳴り響く頃

僕の哀しみは頂点に達し
凡ゆる地上の苦しみを飲み込む

或る者は暗い森の中から
震える身を人目に晒し
太陽の光に赦しを乞い、

また或る者は
高い時計台の窓から
その身を投げ捨て
永久の苦しみに別れを告げる。

そしてまた、或る者は
紅き砂漠の中から這い上がり
幻の泉に身を投げ入れる。



ラベル:異邦人
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乾いた欲求

灰色の雑踏に、
冷たい微笑をうかべ
背後を振り向く婦人は
何処か悲しげで
悩ましく

散りゆく花に
無言の別れを告げる少女の様に
紅い血潮に追いすがり
他人の影を踏んでは後退り、
人の温もりをも拒絶する。

僕はそんな婦人が、
何だか憐憫で、 あぁ
できる事なら捧げたい!
僕の片目を!

僕の片目を外し、
婦人の子宮の中へ

そして僕は、胎児となって
身籠るのだ!
何処に?
暖かな子宮の中へ!


ラベル:雑踏
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2012年12月05日

忘却の彼方へ

 琥珀色した半透明の悲しみが、深紅の海に溶け合いs22.jpg
 無言の帰路に着く頃、新たな悲しみが丘の上に駆け上がり
遠き空に澄み渡る。

 存在の儚さは、思いもよらない物語の中に現れては消え
無言の帰路に着く。
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欺かれた感覚

374013_197318017071191_1582729685_n.jpg琥珀色した半透明の悲しみが
深紅の海に溶け合い、

無言の帰路に着く頃、また新たな悲しみが丘の上を駆け上り

遠い空に澄み渡りる。

思いがけない物語の中に
存在の儚さは露呈され

理不尽な悲しみは無言のまま
永遠という名の感覚に欺かれながら帰宅する。

其れでも僕は幼子の様な顔で
偽りの海に浮かぶ真実を
追いかける。

何度も何度も溺れかけはしが、僕はけして其れを離そうは
しなかった!

そうだ!其れこそが僕の欺かれた最後の感覚だ!

時に感覚は欺かれながら、
飛翔する。

其れ故、僕は孤独になった。
孤独になっても、尚且つ僕は
欺かれ続けた。

其れが、初めからの僕の覚悟だった?


posted by katu at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月20日

過ぎ去った夏

夏の日差しが通り過ぎ、
鼓動は激しさを失い419246_181345855335074_1463756756_n.jpg
若い男女は意味の無い駆け引きを繰り返しては、
過ぎ去った夏に未練を隠しす。
行き場を失いかけた若い娘は
身を悶えながら、聖母の様な威厳を保とうとするが、ボトルの
酒は底を尽き、夜の畦道で破水する。
枯れ果てた涙が、青き血潮となり、優しく僕の両脚を伝う。
黒いヒールは蒼く染まり、
甲高い虫の泣き声と若い娘の
恥辱とが、色褪せた風鈴の音色に絡み合いながら、微かに光合成の威厳を保つが、
脆弱な風鈴の音色が
微かに娘の耳に響き
夏の終わりにしがみつく。


posted by katu at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする